既存店舗を対象とした分析

本演習にかかる時間はおよそ 30-45 分です。

演習

事前準備が完了していない場合は、演習に入る前にこちらの操作を行ってください。

リング商圏の生成

自社店舗ポイントを起点としたリング商圏を作成します。

  1. 「BAProチュートリアル_商圏分析.aprx」の [演習2] マップを開き、[コンテンツ] ウィンドウおよびマップ上に店舗のポイント データがあらかじめ追加されていることを確認します。
  2. [解析] タブ → [ジオプロセシング] グループの [ツール] をクリックします。
  3. [ジオプロセシング] ウィンドウを開いたら、[ツールボックス] タブ → [Business Analyst ツール] → [商圏] と展開し、[リング商圏の生成 (Generate Trade Area Rings)] をクリックします。
  4. [リング商圏の生成] ツールが開いたら、以下のように設定します。
    • 入力フィーチャ:自社店舗
    • 出力フィーチャクラス:リング商圏_1_3km
    • 入力方法:値
    • 距離:1 列目に「1」と入力し、[他を追加] をクリックして 2 列目に「3」と入力
    • 距離単位:キロメートル
    • ID フィールド:店舗ID
  5. 以下の通りに設定が完了したら、[実行] をクリックしてツールを実行します。

マップに、自社店舗を起点とした 1,3km のリング商圏が追加されます。

カラー コード レイヤー

人口総数を元にしたコロプレス マップを作成し、店舗周辺の人口分布を把握します。

  1. [リング商圏の生成] ツールの [戻る] ボタンをクリックし、[Business Analyst ツール] → [解析] と展開し、[カラー コード レイヤー (Color Coded Layer)] をクリックします。

[カラー コード レイヤー] ツールは、[ビジネス解析] ボタンからも起動可能です。

[カラー コード レイヤー] ツールを開いたら、可視化する統計変数を選択します。

  1. [分類変数] の [+] ボタンをクリックし、データ ブラウザーを起動します。

データ ブラウザーでは、人口や世帯などのカテゴリ別に格納された統計変数を検索・選択することができます。

  1. [人口] → [人口総数] → [2015 人口総数] を選択し、[OK] をクリックします。
  2. 変数を選択すると、[出力レイヤー名] に「2015 人口総数 レイヤー」と自動入力されるので、そのまま先に進みます。
  3. [分類方法] でクラス閾値の計算に使用する方法、[クラス数] で色分けの数を任意に設定し、[実行] をクリックします。各設定項目の詳細はヘルプをご覧ください。
  4. すべての項目が設定されたことを確認し、[実行] をクリックします。

マップに、都道府県や市区町村などの区画が人口総数の数値に応じて色分けされたカラーコード レイヤーが追加されます。

マップの見た目を調整

ここまでの操作で、リング商圏とカラー コード レイヤーを作成しました。マップを確認すると、店舗ポイントやリング商圏のレイヤーがカラー コード レイヤーの下に配置されており、各レイヤーの位置関係が分かりにくい状態です。

以下のようなマップになるように、各レイヤーの描画順やシンボルを変更します。

  1. [コンテンツ] ウィンドウで、[描画順にリスト] タブが選択されていることを確認し、「リング商圏_1_3km」を「自社店舗」の下にドラッグ & ドロップして移動させます。

レイヤーの順番を入れ替えるときは、[描画順にリスト] タブが選択されている必要があります。

  1. 同様の操作で、「2015 人口総数 レイヤー」を「リング商圏_1_3km」の下に移動させます。

ここまでの操作で、上から自社店舗、リング商圏、カラーコード レイヤーの順にマップが描画されています。

リング商圏のシンボル設定を変更します。

  1. [コンテンツ] ウィンドウの「リング商圏_1_3km」を右クリック → [シンボル] をクリックし、[シンボル] ウィンドウを開きます。
  2. [プライマリ シンボル] を「個別値」から「単一シンボル」に変更します。
  3. シンボル設定をクリックし、[ポリゴン シンボルの書式設定] を開きます。
  4. [プロパティ] タブの表示設定を以下のように設定し、[適用] をクリックします。
    • 色:色なし
    • アウトライン色:黒
    • アウトライン幅:2pt

カラー コード レイヤーの透過度を調整し、背景地図が見えるようにします。

  1. [コンテンツ] ウィンドウの「2015 人口総数 レイヤー」をクリックし、[レイヤー] タブを表示します。
  2. [レイヤー] タブの [効果] → [透過表示] を「50%」に変更します。

以上で、レイアウトの調整は完了です。

サマリー レポート

リング商圏内の統計情報を集計したレポートを出力します。

  1. [解析] タブ → [ジオプロセシング] → [ツール] をクリックし、再度 [ジオプロセシング] ウィンドウを開きます。
  2. [ツールボックス] タブ → [Business Analyst ツール] → [レポート] と展開し、[サマリー レポート (Summary Reports)] をクリックします。
  3. [サマリー レポート] ツールが開いたら、以下のように設定し、ツールを実行します。
    • 境界レイヤー:リング商圏_1_3km
    • レポートの作成:年齢別人口・経年比較レポート
    • 出力フォルダー:デフォルト設定のまま
  4. ツール実行が完了したら、[詳細の表示] をクリック → [パラメーター] タブの [出力ファイル] をクリックします。
  5. 出力されたレポートが開くので、これまでの手順で作成したマップ画像と、リング商圏内の人口を経年比較した値がテーブルやチャートで表現されていることを確認します。
  6. [プロジェクト] タブ → [保存] を選択し、プロジェクトを保存します。

まとめ

この演習では、自社店舗周辺の人口分布を直感的に把握できるマップと、商圏内の人口などの統計情報を集計したレポートを作成することができました。

また、以下ツールの操作を学びました。

  • [リング商圏の生成] ツール
  • [カラーコード マップ] ツール
  • [サマリー レポート] ツール